「年収が低いから、年収を上げる方法を知りたい」
「何をすれば、どれくらい年収が上がるのか知りたい」
「年収を上げて、生活を楽にしたいけど何をすればいいの?」
このような悩みをお持ちの方に向けた内容をお届けします。
この記事では、年収を上げる方法の他に、具体的な収入の目安を紹介しています。自分に合った収入アップの方法が分かれば、すぐに収入アップに向けた行動ができるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
年収は行動しないと上がらない
年収を上げるには、転職や副業、もしくは社内での昇進を目指すなどのアクションが必要です。生活を変えるほどの年収アップを目指すなら、現状を変えるほどの変化が求められます。
日本人の平均年収は、ここ30年間で上がっていません。物価の高騰が進む2024年現在では、収入を上げたいと感じる人がいても無理はないといえるでしょう。
引用:国税庁統計情報
2018年1月、厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成し、副業を認めています。副業で収入を得ている日本人の割合は6.0%しかいません。
副業をしている人の割合 | |
合計 | 6.0% |
男性 | 5.1% |
女性 | 7.4% |
年収は自らの行動次第で上げられる可能性があります。
しかし、給料が上がらない現実がある一方で、年収を上げるための行動を起こしている人は多くないのが現状です。
年収が上がらない理由
年収が上がらない理由として、以下の理由が挙げられます。
- 成果を上げられていない
- 手当を受けていない
- スキルが足りない
- 社内評価基準の理解が足りない
- 会社の業績が上がっていない
その他にも、勤める業界によって給料に差があります。業界別に平均収入をまとめました。
平均収入よりも収入が低い業界で働いている場合は、500万を超える収入を本業のみで手に入れるのは難しくなります。
日本は会社の基準にそったキャリア育成が基本であり、自主的なキャリア形成が評価されにくい環境です。例えば、スキルの高さよりも転勤によって昇進が決まる場合があります。会社から見て、使いやすい人材が評価されているケースといえるでしょう。
自らの社会的価値の形成が難しい日本では、自分自身の力のみで年収を上げにくくなっています。
年収を上げる方法6選
年収を上げる方法として、6つの手段を紹介します。働いている会社や自分の状況しだいで、実行できる手段は異なります。自分にあてはまるケースを選んで、挑戦してください。
- 転職する
- 副業する
- 起業する
- 昇進する
- 年収交渉する
- 投資する
それぞれ解説していきます。
転職する
年収を上げる方法として、転職が挙げられます。
厚生労働省の調査では、転職した人で年収が上がったと回答した割合は約35%でした。
転職した人の賃金変動状況 | |
増加した | 34.9% |
変わらない | 29.1% |
減少した | 33.9% |
現職よりも平均年収が高い業界に転職したり、中小企業から大手企業に転職したりできれば、100万円以上の年収アップも可能です。成果主義の会社に転職して、インセンティブで年収を上げる方法もあります。
年収が「変わらない」「減少した」割合が、60%近くを占めています。
プライベートを重視して年収を下げたなどの場合を除いても、全員が転職して年収が必ず上がるとは限りません。
転職して年収を上げるには、転職先が重要です。年収を上げることを忘れずに、転職先を選んでください。
副業する
現職に満足している人は、副業で年収を上げる方法があります。
スキルが活かせる副業を探せば、空いた時間で収入を手に入れることが可能です。
副業の収入は5万円以上10万円未満が30%と最も多く、2番目に10万円以上15万円未満が13.2%います。
副業している人が得ている本業の収入は、10万円以上20万円未満が26.6%と最も多くなっています。
以上の結果から、副業をしている人の本業と副業を足した月収は、15万以上30万円未満が最も多いと判断できるでしょう。
30万円以上の月収が必要なら、副業以外の年収を上げる方法も検討してください。少しでも年収を増やしたい場合は、副業に挑戦する価値があります。
起業する
起業すれば、会社員以上の年収を手に入れることも不可能ではありません。会社員と比較して、2倍~3倍まで年収が増えたケースもあります。
令和3年度の「申告所得税標本調査」によると、個人事業主の平均所得は約490万円です。起業する業種にもよりますが、成功した際のリターンは大きくなります。
引用:「新規開業パネル調査」
企業直前の平均収入は35.9万円に対し、開業1年目は27.4万円に減少しています。起業初期の段階では、収入が下がるリスクは覚悟が必要です。
引用:「新規開業パネル調査」
1週間の就業時間は平均50時間以上で、会社員よりも長時間になる可能性があります。
収入が0になるケースも考えられるので、起業はハイリスクハイリターンです。起業するなら、事前準備を念入りにしてから行動に移してください。
昇進する
仕事で実績を積み重ね、昇進して収入を上げる方法があります。時間はかかりますが、安定して収入を増やせることがメリットです。
役職者と非役職者の賃金格差 | |
部長級 | 586万円 |
課長級 | 487万円 |
係長級 | 369万円 |
非役職者 | 282万円 |
引用:(7) 役職別にみた賃金
役職者は非役職者に比べると、年収が平均80万円高くなるデータがあります。ボーナスを含めれば、年収の差がさらに開くケースも珍しくありません。
現在の会社で管理職になりたい人の割合 | |
2024年 | 17.2% |
2023年 | 20.8% |
2022年 | 21.1% |
2021年 | 24.0% |
2020年 | 22.3% |
2019年 | 22.1% |
2018年 | 21.7% |
パーソル研究所の調査では、管理職になりたい人は17.2%と低く、重い責任を避ける傾向にあります。高い給料を手に入れるためには、負わなければならない責任だと受け入れましょう。
昇進できれば、今の仕事を続けたままで収入を上げられます。重い責任がある管理職は信頼の証なので、自信を持って仕事に取り組めば乗り越えられる壁です。
投資する
投資によって、資産を増やすのも方法の1つです。長期間の運用が条件であり、短期間で年収を増やす方法ではありません。
資産運用には、「NISA(つみたて投資枠)」や「iDeCo」、株式投資など数種類の方法があります。低金利時代と呼ばれる現代では、賢く運用するために数種類ある投資から選ぶ必要があります。
投資には最低限の資産が必要です。以下に、不労所得の金額ごとに必要な資産をまとめました。
投資金額の目安 | |||
不労所得 | 利回り2.0% | 利回り3.0% | 利回り6.0% |
1万円 | 600万円 | 400万円 | 200万円 |
5万円 | 3,000万円 | 2,000万円 | 1,000万円 |
10万円 | 6,000万円 | 4,000万円 | 2,000万円 |
※税金、諸経費を除く
利回りが3.0%の場合に5万円の不労所得を手に入れるには、2,000万円の投資が必要です。
投資は元になる資産が必要になるので、生活を維持した上で余裕のある収入が必要です。自分の生活を守りながら、無理の無い運用を続けていきましょう。
年収交渉する
仕事ですでに実績があるなら、上司に年収を交渉するのも有効な手段です。会社に貢献している実績があるほど、年収アップが成功する可能性も上がります。
勤続年数が上がるタイミングや、大きな実績を成したときに交渉する他、担当業務が増えて貢献できる範囲が変わった時期が交渉しやすいでしょう。交渉する相手は直属の上司がベストで、人事に直接交渉してしまうと、上司の面目をつぶしかねません。タイミングと交渉する相手を間違えないように、慎重に進める必要があります。
交渉する材料が無い場合は、上司に年収を上げたいと相談してみるとアドバイスをもらえる場合があります。アドバイスの通りに目標を達成できれば、上司に「行動力のある社員」と好印象を与えることも可能です。
年収の交渉は、自分の実績次第で結果が大きく変わります。会社に対する貢献度が低い場合は失敗しやすい方法です。
女性が年収を上げるための方法
女性が年収アップを狙うには、男性よりも自主的にキャリア形成を考える必要があります。
女性は男性と違い、ライフイベントに出産があり、会社の規定に沿ったキャリア形成から外れてしまうためです。
女性の社会進出は進んでいるものの、高収入の専門職に就いている女性はまだ多くありません。
女性の年齢階級別就業率 | |||
年齢階級 | 就業率 | 正規雇用率 | 非正規雇用率 |
20~24歳 | 72.3% | 39.9% | 32.4% |
25~29歳 | 84.8% | 59.7% | 25.1% |
30~34歳 | 78.4% | 47.6% | 30.8% |
35~39歳 | 77.0% | 39.0% | 38.0% |
40~44歳 | 79.7% | 35.8% | 43.9% |
45~49歳 | 80.4% | 34.0% | 46.4% |
50~54歳 | 79.2% | 31.5% | 47.7% |
55~59歳 | 74.0% | 26.8% | 47.2% |
60~64歳 | 62.7% | 13.6% | 49.1% |
子育て期間中は正規職員よりも、パート・アルバイトに勤める女性が多いのが現状です。働く女性の正規雇用比率は25~29歳の59.7%をピークに、年齢を重ねるごとに低下していきます。
1つの企業でのキャリア形成が難しいので、自分で望むキャリア育成を考えた行動が求められます。資格を取得したり、テレワークで続けられる仕事を探してみたり、新しいキャリアに挑戦していきましょう。
年収を上げる手段に、男性と女性で大きな違いはありません。しかし、取れる選択肢はライフステージで男性と女性の違いは大きい場合があります。転職だけでなく、資格取得によるキャリア形成も視野に入れて、年収アップを目指してください。
年収が上がる人の特徴3つ
年収が上がりやすい人の特徴は、以下の3つです。
- 自己研鑽を怠らない
- 常にプラスアルファの仕事をする
- コミュニケーション能力が高い
それぞれ解説していきます。
自己研鑽を怠らない
年収が上がりやすい人は、自己研鑽を怠りません。今の自分に必要なスキルを見極め、努力を継続しています。
スキル習得のための学習に限らず、自己啓発でも年収アップが期待できます。
内閣府「平成30年度 年次経済財政報告 – 内閣府」では、自己啓発が年収アップに効果があると公表しました。
年収アップにつながる自己研鑽のポイントは、現在の仕事にプラスになる学習を取り入れることです。英語学習を続けていても、英語を使う機会がある仕事に携わっていなければ、年収アップにつながる可能性は低くなります。
自分に合った自己研鑽を続けていれば、仕事内容によい影響が現れるでしょう。転職したい業種があるなら、転職のために必要なスキル習得も効果的です。
常にプラスアルファの仕事をする
プラスアルファの仕事ができる人が、年収が上がりやすい傾向にあります。代表的なプラスアルファの仕事を紹介します。
- 相手の手間を減らす努力をする
- 求められている以上の質を提供する
- 自分で考えて追加で仕事をする
携わっている業務内容によって、プラスアルファの内容にアレンジが必要です。自分の仕事内容に合わせて、何ができるか考えてみましょう。
営業相手の待ち時間を減らすために最速で連絡を入れたり、元気な挨拶を心がけたりすれば、相手によい印象を与えられます。社内で仕事をお願いされたときには、相手の要求を理解して、必要になりそうなものまで用意する先回りの仕事もプラスアルファの1つです。
プラスアルファの仕事といわれると、ハードルの高い仕事だと身構えてしまうかもしれません。相手に対する思いやりだけでも、十分なプラスアルファの仕事になります。
コミュニケーション能力が高い
仕事をする上で、コミュニケーション能力は常に必要とされています。仕事で要求されるコミュニケーション能力は、以下の3つです。
- 分かりやすく伝える
- 正確に受け取る
- 他者の行動を促す
ビジネスシーンでは、自分だけで完結している業務はなく、誰かと連携を取りながら進めていく仕事ばかりです。コミュニケーション能力に問題があると、仕事の進みが遅くなるだけでなく、取り返しのつかないミスにつながる可能性もあります。上司や部下とのコミュニケーションだけでなく、営業先や接客するお客様に対しても必要となる能力です。
コミュニケーション能力に長けた人は、業務で成果を上げやすくなります。結果として、年収が上がる人が多くなっているといえるでしょう。
すぐに年収を上げたいなら、転職がおすすめ
短期間に大幅な年収アップを目指すなら、転職がおすすめです。
同じ企業に勤め続けても、100万以上の年収アップはできない可能性があります。副業や資産運用を続けても、すぐには効果が表れません。
離職してから次の仕事までの期間は、「1か月未満」「1か月以上~3か月未満」の合計が47%です。「転職期間なし」が23.6%いることから、半数以上の転職者が3か月以内に転職しています。
転職は自分の意志しだいで、年収アップが可能です。自分の望む給料の求人に応募してください。
転職エージェントから、年収が上がる転職支援を受けられる
転職に失敗したくないなら、転職エージェントを利用してみましょう。転職エージェントは、自分の希望に合わせた求人情報を紹介してくれます。
自分のスキルの社会的な価値を評価してくれるので、転職か勤続か悩んでいる人にも、有益なアドバイスが受けられます。
年収アップの転職を目指すなら、効率的に転職活動を進められるサービスです。ぜひ活用してください。
転職エージェントによって、得意な年代や業界に差があります。自分の状況に見合ったエージェントの選択が、転職活動を成功させるカギを握っているといえるでしょう。
転職エージェントをうまく活用して、年収を上げる転職を成功させてください。
自分に合った方法で、年収アップを狙おう
この記事では、年収を上げる方法を6つ紹介してきました。
方法によって、上がる年収が変わってきます。必要な年収によって、最適な方法を選びましょう。
どのような方法で年収を上げるにしても、年収が上がりやすい人の特徴に差はありません。
楽に年収が上がる手段は存在しないので、地道な行動が必要です。
転職して年収を上げるなら、転職エージェントも活用していきながら、理想の転職先に就職を目指してください。
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